2008年1月7日月曜日

中国でネットサーフィンをする際、気をつけるべきこと

グレート・ファイアー・ウォールという言葉をご存じだろうか?
前にも書いたことがあるが、中国の検閲サーバーの名称である。
中国政府のとある機関(名称は知らない)が「好ましくない」と判断したサイトへ
の接続を制限する機能を持つ。
中国国内のサイトはもとより、国外サイトでも監視の対象になっているため大連
からネットにアクセスした際、観ることが出来ないホームページがいくつか(と
いうか、たくさん)ある。
ま、大抵は公序良俗上問題あるとかであるが、政治的、宗教的に中国政府と対立
するような内容を掲載しているサイトも監視の対象になっている。


最近体験したことだが、グレート・ファイアー・ウォールだけでなく検索サイト
でも検閲が行われているらしい。
Googleで調べ物をしていた際、30年近く前、北京で学生が起こした事件の名称を
たまたま入力して検索させてみた。日本のGoogleサイトだから日本語サイトの検
索結果が表示されるのだが、検索上位のサイトはクリックしてもアクセスできな
い。
検索結果をいくつもクリックしているうちに、今度はGoogle自体にアクセスでき
なくなってしまった。
これには本当に驚いた。というか弱ってしまった。
検索できなければ仕事にならない。


結局、Yahooか何かで検索をして事なきを得たが、教訓としては「政治的にヤバ
そうなキーワードはググってはならない」ということだ。おもしろ半分で検索か
けたらGoogle使えなくなったのではシャレにならない。


しばらくしてGoogleへのアクセスは復活したが、本当に肝を冷やした。


中国在住でこのブログを観ている人に改めて警告しておくが、おもしろ半分でい
ろいろNGワード(と思われるモノ)を立て続けに検索することは止めておいたほ
うがいい。
会社や留学先の学校はIPアドレスからすぐに特定されるので、スパイ容疑や政治
犯容疑で公安警察のお世話になりかねない。
ADSLも大連で契約できるプロバイダは3社ぐらいしかない。すべてアクセス記録
を取っていると考えるのが普通。その時間、NGワードを検索していたIPを使って
いた利用者のIDなぞ簡単に調べられる。
ネットカフェだってルータPCに監視プログラムが仕込まれていないとも限らない。


私の場合、メールも暗号化していない。
検閲されることを前提で書いている。
NGワードと想像されるモノは書かないし、仕事上のメールには機密文書なぞない。
下手に暗号化するとかえって注目される。
暗号なんて、所詮人間が考え出したものだから、人間によって破られる。


中国はまだいい。「検閲してますよ」ということがはっきりわかるから。
日本はどうか?
実はやってるんだけど公になっていないだけかも知れない。
メールなんてのは実は簡単に監視できる。
ハッカー用のツールで会社内でやりとりされるメールを監視できるそうだ。
不倫メールなぞ一発でばれるらしい。
携帯電話は無線だから、もっと監視は簡単。
スパイ映画やドラマの世界の話はあながちウソでもないのだ。


大連の主立ったホテルには盗聴器が仕掛けられていると思ったほうがいい。
大連で何かヤバイ取引をしようとする人は入国の時点から公安にマークされる。
ホテルに宿泊する時も、どの部屋に案内するかはホテルの職員の裁量で決まる。
マークされている人物なら当然、盗聴器がある部屋に案内されるわけだ。


中国要人とビジネスの話をする場合も要注意だ。
相手が特に指定した場所で話をするのならOKだろうが(要人であれば盗聴器の無
い施設を把握している)、基本的に盗聴器が仕掛けられているという前提で、大
事な話はクリーニングされた(盗聴器が無いことを確認した)車の中でするなどの
注意が必要である。
中国では当然リベートが必要となるので、ライバル企業や政敵が盗聴して公安へ
通報、なんていうことも有りうる。
用心に越したことはない。


まぁ、そんなデカイ仕事やヤバイ仕事はしてない方がほとんどだろうから無用な
心配だろうけど。

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