運転手が危険回避や追い越しするわけでもないのにクラクションを遊び感覚で鳴
らしたからだ。
金州と開発区を結ぶマイクロバスはほぼすべてがクラクションを改造している。
コンプレッサーを標準のものから交換し、より強力で不必要に大きな音が鳴るよ
うにしているのだ。
タクシーに乗っている際、後ろから来たマイクロバスにクラクションを鳴らされ
ると心臓が飛び出るほど驚かされる。中国では後ろから追い越す際、「今から追
い越すから車線変更するなよ」という牽制の意味もあって、ひんぱんにクラクシ
ョンを鳴らす習慣がある。これは中国ならではの習慣として理解できる。だが、
マイクロバスのそれは音が大きすぎ、もはや音の凶器となっている。
最近、仕事はもっぱら見積もりばかり。
日本なら電話一本で済むところを、資料持参で仕様を説明をしなければならない。
買い物や世間話などの日常会話なら適当に相づちをうっていれば済む。
だが仕事ではそうはいかない。電話でらちがあかないから直接出向く。時間もか
かるし交通費もかかる。
なかなか話が通じない。こちら(お客様)の希望しているようなサンプルができ
ない。
しかも締め切りがきつい。
中国は日本のように無理は利かない。工場の責任者は「できない」「無理」と簡
単に言ってくる。それからなんとかしてやってもらうように仕向けるのが仕事で
ある。
やっとの思いで見積もりを取っても決まらない。相次ぐ仕様変更。どんどん振り
回される。これは駐在員の方々の共通の悩みだろう
家に帰ってきた時には心身共にヘトヘトである。
家に帰ってからは「家庭の事情」というやつが待っている。
最近、息子の下痢が酷く、毎日病院通いである。
朝は一緒に病院へ連れて行く。点滴を受けている間に私は出社。
帰宅して子供の面倒を看ている間に妻が食事を用意する。
食事中にグチを聞かされる。消化に悪い。
貴方はいいわよね。外で仕事してて。
(だったらオマエ一人で稼いでこい!)
ケンカになるのは判っているから黙っている。
子育てが大変なのは判る。ちょっと子供の面倒を看るだけでも大変気疲れする。
それを一日中やってるのだから本当に恐れ入る。
だが私も外でがんばっているのだ。外国人である私が中国で日本語を全く話せな
い中国人と一緒に仕事をして稼いでいるのだ。そこんとこ理解してくれよ・・・
妻は典型的な中国の女性である。
言いたいことをハッキリと言う。
文句やグチを言っているウチはまだいい。
「いつも子供の面倒を看てくれてありがとう」と感謝の言葉をかけてハグする。
「来週から仕事が忙しくなるので、帰りが遅くなる。大変だろうが、子供のこと
をよろしくたのむ」と予防線を張っておく。
妻がマンションの広場デビューをしたので、最近同じぐらいの小さな子供をもっ
たママさんたちとお友達になったようだ。結構家にも遊びに来る。
ママさん同士のおしゃべりでストレス解消になればいいなと思う。
仕事のこと、家庭のこと、いろんなことを抱えている。世の中のお父さんは皆そ
うだろう。
私が心休まるのは夜こうしてブログの記事を書いている時ぐらい?
冒頭の話だが、普段の私ならクラクションがやかましいぐらいではキレたりしな
い。
だが、仕事や家庭のことで心穏やかで無かったのだ。
うるせーよ!
意味もなく鳴らすな!ばかやろう!
反日映画のおかげで「ばかやろう」という日本語は大抵の中国人は理解できる。
なんかゴチャゴチャ言ってきたので、
停めろ!降りる!
と言って車を停めさせ、降りた。
あの水色のマイクロバス(遼B6733)は二度と乗らない。
早くお金を貯めてマイカーを買うぞ。
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