事務所で落ち合う。
取引先の工場から送られてきた見積もりのファイルだというが、WordでもExcel
でも開けないらしい。
無理矢理秀丸で開いてみたが、確かにWordでもExcelのファイルでもない。
仕方がないのでネットで調べてみた。
http://it.nikkei.co.jp/pc/column/owc.aspx?n=MMIT2o000018042008&cp=2
どうやらキングソフトのオフィス2007(Microsoft Officeの互換ソフト)の中の
「Spreadsheets」というアプリケーションで作成されたファイルらしい。
「Spreadsheets」はいわゆる「Excel」の互換ソフトである。
「Excel」と言えば、始めて出会ったのは15年ぐらい前。
同じ部署の上司に「Macな人」がいて、その人がMacintosh PlusでExcelを使って
いるのを見て感動した覚えがある。
マウスひとつでセル幅を変更したり、文字を大きくしたり、フォントを変更した
りと、なんてオシャレなソフトなんだろうと思ったものだ。
今でこそ当たり前の機能だが、当時の私がメインで使っていた表計算ソフトは
「Lotus 1-2-3」と「Multiplan」。いわゆるMS-DOSの世界だ。
当時の所属部署では、「Multiplan」の関数を駆使して、いかにスマートな予算
書を作るかがトレンドだった。
「Macな先輩」にすっかり感化されて、当時まだ出たばかりだったWindows3.0を
導入してもらった。もちろんPCも買い換えてもらった。バブルな時代だったと思
う。
それでも、当時のPCにはExcelは荷が重すぎた。いや、Windows自体、荷が重すぎ
た。
Macでは快適に動くExcel。しかし、Windowsではもっさりとした動き。
Excelで苦労して作ったクールなデザインの予算書は「見づらい」と評判が悪か
った(苦笑)。
結局、予算書は相変わらずMultiplanだった。
男たちは、泣いた・・・(何故かプロジェクトX風)
話を戻そう。
拡張子「.et」のファイルはキングソフトの「Spreadssheets」というアプリケー
ションで作られたものだった。キングソフトのホームページを見ると、オフィス
2007のお試し版を無料でダウンロードできた。
そこで、さっそくダウンロードし、インストールしてみた。
「.et」のファイルのアイコンが変化した。
さっそくファイルをダブルクリックして開く。
なにやら、表が表示されているが・・・(シャレではない)
文字化けしている。
判読不能。
キングソフトというのは正式名称を「金山軟件有限公司」といい、中国の有名な
ソフトメーカーである。
取引先は、当然中国語でファイルを作成しているわけで、オフィス2007の
「Spreadssheets」は中国のソフトハウスが開発した商品である。でも中国語版
で作られたファイルは日本語版では文字化けする・・・。自社ソフトでも言語に
よる互換性がない、ということである。
MicrosoftのExcelはこの点はさすがにしっかりしている。
Wordもしかりだ。
中国人デザイナーと文字原稿のやりとりをする場合、私はWordを使っている。
日本語だろうが中国語だろうが、両者が混在していても、ちゃんと表示される。
その感覚に慣れていただけに、キングソフトの文字化けは残念な結果だった。
おそらくExcel型式の「.xls」で保存してくれたなら、ちゃんと文字は表示され
たかも知れない。
結局、原始的な文明の利器を使った。
ファックスである。
せっかくE-mailができても、業界標準のファイル形式でなければ何の意味もない、
という事例である。
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