2007年12月26日水曜日

道具としてのソフトウェア

お薦めフリーウェアのリストに最新のWinampがあったのでダウンロードしてイン
ストールしてみた。
デザインがカッコ良くなっている。
ジュークボックスのようにBGMを流しながら仕事をしていると、よく音が途切れ
る。
タスクマネージャーで調べてみたらWinampだけでCPUの占有率が40%。


おぃおぃ・・・
音楽再生するだけのアプリケーションがCPU40%も占有するってどうよ。
速攻でアンインストール。
旧バージョンの2.24をインストールした。
(職場のPCと同じバージョンにした)


CPU占有率は3%。
そうだ。音楽再生するだけなんだから、これぐらいが妥当。


だいぶ前から言われていることだが、ソフトウェアは新しくなるほど動作が重く
なる傾向がある。
新しい機能が追加されて便利になる、快適に動かすためにはパソコンの買い換え
が必要。これがパソコンの買い換えという消費を促していたわけだが、最近は
「便利になる」の部分が「それほどでもない」「ふ〜ん、だから何?」程度なの
で困ったことになっている。


例えばWindows Vista。
鳴り物入りで搭乗した新しいWindowsだが、蓋を開けてみれば、単に見た目がカ
ッコ良くなったWindows。
動作が無茶苦茶重くなって、必要とされるメモリは最低でも1GB。
見た目をカッコ良くするだけなら現行のXPでも可能。
そもそも見た目を変えるだけならカタルシスを感じるほど「便利になる」わけで
もなく・・・。


仕事で使っているソフトウェア(アプリケーション)はわざとバージョンアップ
しないことが多い。
理由は二つ。
バージョンアップによってファイルの互換性が失われる危険を避けるためと、能
率が下がる(動作が重くなったり、前バージョンには無かった不具合が発生した
りして作業が滞る)ことを避けるためである。
仕事でPCを使う場合というのは、PCをあくまでも「道具」として使っている。
道具というのは「いつでも同じように使うことができて当たり前」であり、特に
問題が無い限り変更の必要が無い。
「安定して使うことができる」これが大事なことなのだ。


バージョンアップもせずに仕事を続けていたら単なるルーチンワークで発展性が
無い、という意見もあるかも知れないが、堅実な作業こそ実は一番仕事になって
いたりするもんだ。
バージョンアップより前にやることがある。
現行のソフトの使いこなしである。
マクロを使ったら、もっと効率的になるのではないだろうか?とか、よく使うパ
ターンや素材は登録しておいて、すぐ呼び出せるようにするとか、ショートカッ
トとかちゃんと使ってる?とか。


今やっている印刷関係の仕事は、デザイナーに外注することが多いが、ちょっと
した変更ぐらいなら自分で直してしまう。
その方が利益が多く残るわけだ。実際の現場では高度なスキルとセンスを要求す
る仕事ほど利益が少なく、デザインと呼べないような単純なDTPの仕事の方が利
益が多い。デザイナーに頼むまでもなく自分でなんとかできてしまう仕事の方が
儲かるのである。
これだから日本の工業デザインのレベルはいつまで経っても世界に追いつかない。
デザインというのは創意と工夫、知識の結晶であり、それに応じたしかるべき対
価が支払われるべきなのだ。


話が脱線した。
ソフトウェアのバージョンアップは人柱になる覚悟と自己責任で。
本当に便利になるのであればバージョンアップすべきだし。
たいして便利にならないのであれば、バージョンアップしない選択肢もあるわけ
で。
たまには敢えてバージョンダウンするのも一興かも。(あまりの動作の軽さに感
動すら覚えることアリ)

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