2011年5月2日月曜日

日本に引きこもってちゃダメだ

やけに刺激的なタイトルだが、多少「釣り」的要素はある。


労働節二日目。
家族と友人で韓国料理を食べに出かけた。
過去に何度も行ってる開発区紅梅の「韓国館」。


いきなり「アニハセヨ」と出迎えられる。
前は中国語と韓国語が入り交じって統一が取れてなかったが、あれから教育した
んだろうなぁ。
私の韓国語レベルは「アニハセヨ」「ヨボセヨ」程度なので、注文は中国語。
まぁ、韓国のお客さんが韓国語で注文し始めたら朝鮮族の定員が出てくるようだ
から、デフォルトは中国語でいいのだろう。


料理が出てくるまで暇なので、韓国語のフリーペーパーを取ってきてページをめ
くる。
う〜ん、見事に全ページ広告だ。
記事らしきものが全く無い。
広告を見ていると、「えっ?」と思うようなものがたくさんある。
例えば、パソコン販売、携帯電話販売、カラオケ機器販売、ピアノ販売、フライ
パンから粉ミルクまで・・・。
日本語フリーペーパーがカラオケとマッサージの広告だけなのに比べて、実に多
彩な広告。


聞くところによれば、大連にいる韓国人は、日本人の2〜3倍だそうだ。
韓国語のフリーペーパーは大分以前からあったが、たくさんの韓国人を相手にす
るとなれば、広告が多彩なのも納得がいく。


大連へ来た日本人が気がつくのは、街を走る韓国自動車の多さだろう。
現代、大宇、起亜、日本ではまずほとんど見られない自動車ブランド。
現代の高級車(だと思うが・・・)ソナタに乗せてもらったことがあるが、静か
で高級感のある素晴らしいクルマだった。米国では大人気の車種だそう だが、
日本では全く売れなかった。良いクルマなのに売れなかったのは日本市場の特殊
性かも知れない。
日本で人気の外国車はベンツ・BMW・アウディ・・・。どれもドイツの高級車で
ある。
ここにソナタが食い込もうと思ったら、よほど思い切ったことをしなければ無理
だろう。
例えば、価格を同クラスの車種の半分にするとか。
だが、価格を安くした時点で高級車では無くなる。これが大いなる矛盾というやつ。


話を戻そう。
大連では韓国車は日常の光景だ。
世界的に見ても、韓国車は一定の割合で食い込んでいる。世界中の都市のどこで
も見られるはずだ。
ところが、日本だけは韓国車がほとんど見られない。ガラパゴス日本。


2年ぐらい前にソニーを抜いたサムソン(三星)。
ウチの妻のケータイはサムソンだし、この間買ったMP4プレイヤーもサムソン。
パソコンのキーボードもそうだ。
探せばもっと出てくるかも知れないが、身の回りの電化製品は、結構、韓国ブラ
ンドが多い。


日本に居たのでは実感がわかないかも知れないが、大連にいると韓国パワーを強
く感じる。
取引先企業のいくつかは韓国企業。担当の韓国人は英語も中国語も話す。見た目
も洗練されていて、やっぱ勢いのあるところは違うなぁ、という感じ。
最近の大連に来るあるいは駐在の韓国人は、水商売・カラオケやマッサージの女
性ウケが良い。
気前よくチップを100元200元とくれるらしい。助平な人はいるらしいが金払いが
良いのでリスペクトされている。
遊び方やサービスに対する対価以上のTPOをよく知っている感じ。
対する日本人は、チップもくれないし、サービスが気に入らないと文句を言って
くる。


「サービスは無料が当たり前。買い物は最も安く、でも品質は最高のモノを少し
だけ。」


現代の日本人の感覚はまさしくコレ。
私の取引先工場の老板たちが日本の企業との取引を嫌がるのはこの理由だ。
要するに日本人は要求が厳しい割にお金を少ししか払わないので「面倒な客」な
のだ。


「もう、日本人は不要。」


そう言われる日が来るのも近い。
では、そうならないように我々日本人は何をしなければならないか。


「今こそグローバルスタンダード(世界標準)を身につけるべき」


言っちゃ悪いが、日本の価値観は今や世界では通用しなくなっている。だからそ
んなものは捨てましょう。
安い賃金で長時間働き、体を壊してまで、無駄に高品質な製品やサービスを提供
していて、貴方は本当に幸せですか?
「そこそこの品質だけど値段も安い。」「本当に良いものは高い。」
これが世界標準。
すごく健全な市場だと思いませんか?
日本の市場がおかしいのです。それを日本人は当たり前だと思っている。
自分を変えるのは容易なことじゃない。
だったら、世界へ出て行ってみるべき。世界標準を実際に体験すること。それが
大事。


勢いのある韓国に行ってみるのも勉強になるし、最後に残された巨大市場「中
国」に来てみるのもいい。
こちらへ来て、生活をする、仕事をする。そうすることで、日本がいかに特殊な
市場だったか、と理解できる。


日本の価値観を捨て去って、世界標準の価値観を身につけられたら、再び日本を
思い出す。
日本の技術やサービスの室の高さ、極め細やかさを思い出す。
その後は、世界で勝ち残っていくために、日本人として何ができるか、それが見
えてくるはず。
いつまでも日本に引きこもってちゃダメだ。
世界へ出て行かないと。

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