無性にホワイト・シチューが食べたくなることがある。
中国ではホワイト・シチューのルーは見かけない。
たぶん輸入食品店に行けばあるのだろうが、普通のスーパーではまず無い。
以前、母に頼んで日本からホワイト・シチューのルーを送ってもらったことがある。
まだ、手付かずで置いてあるが、これで作ってしまったら、それで終わり。
またしばらく食べられないのでは、という強迫観念があって、ホワイト・シ
チューは食べたいのだが、このルーを使ったら「負け」みたいな妙な抵抗があっ
て、そのままになっていた。
妻と息子は親戚の事情でまだ実家に帰省中。
平日は基本的に外食だが、週末がやってくると自炊する。
この間はカレーを作ったので、今回はシチューにしよう。
ホワイト・シチューはたしか小麦粉をバターで炒めてルーを作るとか言ってたな。
そういう時はネットで検索。
あった。
材料を確認。
基本的にカレーと具は同じだ。
ただ、個人的にコーンを入れたいと思ったので、缶詰を買うことにした。
小麦粉は確かあったはず・・・
確認してみると見つからない。
妻がこの間餃子を作って使い切ったのかも知れない。
豚肉250g、じゃがいも3個、にんじん1本、たまねぎ2個を市場で仕入れる。
ここまでで17元。
スーパーでコーンの缶詰を購入。小口の小麦粉を探したが無い。仕方なく10kgも
買うハメに・・・。
どうすんだよ、10kgも・・・。
うどんやパンを作るしかないなぁ。
家に戻ってから買い物忘れに気がつく。
コーンの缶詰は缶切りが必要だった。
缶切りなら市場の日用雑貨の店だよな・・・。
市場の雑貨屋は無くなっていた。
市場周辺の店を探しまわる。
「水果缶打開的東西有ロ馬?」
缶切りを中国語で何と言うか知らなかったので、こういう回りくどい言い方になる。
店員には一応伝わるのだが、モノは無い。
3軒目でやっと見つけた。
日本ならコンビニに普通に置いてあるだろう。
というか、日本の缶詰は全てプルトップで開けられるよなぁ。
最後にスーパーで牛乳を購入。
家に戻った時は、何かもう疲れて、料理する気が起きなかった。
でもお腹はすく。
カレーの時と手順は同じで、材料を切り炒めてボールに取り置きしておく。
フライパンにバターをひいて、小麦粉(10kgの袋から大さじ4つだけ・・・)を
投入。
焦げないうちに牛乳を入れて、かき混ぜる。
温まったところで炒めた野菜と肉を入れる。
あとは中火で10分ぐらい煮こむ。
完成。
本当は水を加えるのだが、今回は牛乳だけでやった。
とろみがついて良い感じだ。
さっそく食べてみる。
おー、うまくできてる。ちゃんとホワイト・シチューの味してる。
ルーが無くてもなんとかなるもんだ。
今度、息子にも食べさせてあげよう。
息子は自分と食べ物の好き嫌いが似ているので、気に入るはずだ。